1 事件の概要
依頼者は、これまで度々、好意を寄せていた異性の職場に行き、盗撮したり、靴を盗むなどの行為をしたりしていたため、逮捕されました。
そして、依頼者のご家族が、逮捕から数日後、当事務所にご相談に来られました。
ご家族としては、「本人は財産があり私選弁護人を付けることになるため、家族で評判の良い弁護士を探して、その方に弁護活動を依頼したい。」とのご意向であり、当事務所の弁護士に私選弁護人をご依頼いただきました。
2 当事務所の活動
まず、当事務所の弁護士は、すぐに依頼者に接見し、事件のあらまし、これまでの犯行状況等を聴取するとともに、今後の方針について協議しました。
その結果、公判請求される可能性が高い事案と考えられるものの、執行猶予判決の獲得が見込まれる事案であると判断されたため、主に公判請求後における弁護活動に注力する方針とすることといたしました。
特に、ストーカー規制法違反での公判請求も考えられたことから、その場合には、その成立を争う方針とすることといたしました。
なお、被害者に対する被害弁償を行うことも検討しましたが、検察官によると、被害者の被害感情が非常に強いこともあり、被害弁償を行うことは断念しました。
その結果、依頼者は、窃盗罪、器物損壊罪、3件の建造物侵入罪で公判請求をされることになりました(なお、ストーカー規制法違反は不起訴処分となりました)。
そして、公判請求を受けた当事務所の弁護士は、裁判所に対して、すぐに保釈請求を行いました。
保釈請求書の中において、特に依頼者が被害者やその関係先への接触を絶対にしないことなどを誓約する旨を主張した結果、無事、保釈請求が認められ、依頼者は自宅に帰ることができました。
また、その後に行われた裁判では、依頼者は被害者に対する謝罪の意向を示すとともに、今後は被害者やその関係先には近寄らないこと、精神科に通院する意向であること、場合によっては県外に転居する意向があることなどを述べ、再犯可能性がないことを述べました。
その上で、当事務所の弁護士は、執行猶予判決が相当である旨の意見を主張しました。
3 当事務所が関与した結果
このような弁護活動の結果、依頼者の事件に対する向き合い方や今後の更生意欲が評価され、執行猶予判決が言い渡されました。
4 所感
被疑者の財産が乏しい場合には、勾留後に国選弁護人が選任されますが、一定の財産がある場合には自分で弁護人を選任する必要があります。
しかし、勾留中の被疑者が弁護人を探して選任することは困難であり、多くの場合、本件のように、家族が動いて選任することになるでしょう。
もっとも、馴染みの弁護士がいることは珍しいと思われ、弁護士を探すだけでも一苦労であるとともに、弁護士が多忙で対応できないと断られるケースも少なくありません。
本件では、刑事弁護に詳しい弁護士が複数在籍し、依頼後すぐに動ける当事務所にご相談・ご依頼いただいたうえで、当事務所の弁護士が弁護方針を固めて裁判に臨んだことが、執行猶予判決の獲得につながったと思われます。
5 お客様の声
今回は大変お世話になりました。
皆が断っていたと聞きました。
その中で引き受けていただき本当にありがとうございました。

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