1 文書偽造等・偽造文書行使等の罪とは?
文書偽造等・偽造文書行使等の罪は、文書の信用性・証明機能を保護するために設けられた犯罪類型です。
このうち、文書偽造罪というのは、行使の目的で、①作成権限のない者が他人の名義を利用して文書を作成する類型(有形偽造)、②作成権限のある者が内容の虚偽な文書を作成する類型(無形偽造)に分けられます。
有形偽造については、公文書偽造の場合であっても私文書偽造であっても処罰の対象となっていますが(刑法155条、159条)、無形偽造については、原則として、公文書のみ処罰の対象となっています(刑法156条)。
なお、文書偽造罪は、印章が用いられていなくても犯罪が成立しますが、印章が用いられた場合の方が法定刑は重く設定されています。
偽造文書行使罪というのは、上記のように偽造された文書を行使した場合に処罰される犯罪です(刑法158条、161条)。
例えば、偽の借用書を作成して、被害者に金銭の支払いを求めたという場合には、詐欺罪のみならず、私文書偽造罪、偽造私文書行使罪が成立することになります。
2 文書偽造等・偽造文書行使等の刑事手続きの流れ
文書偽造等・偽造文書行使等というのは、これらの犯罪が単独で行われることよりも、上記のように詐欺行為の一環として行われることが一般的です。
そのため、詐欺罪の発覚を端緒として、捜査が始まることが多い犯罪です。
したがって、逮捕・勾留されるかどうかというのは、文書偽造等・偽造文書行使等の犯行態様(公文書なのか私文書なのか、印章を使用しているかそうでないのかなど)だけでなく、詐欺罪における犯行態様をも踏まえて判断されることになります。
逮捕された場合には、逮捕から48時間以内に事件が検察庁に送致されます。
次に、事件を受けた検察官は、被疑者から弁解を聞いた後、勾留の必要があると判断した場合には、送致を受けてから24時間以内に裁判官に勾留請求を行うことになります。
その結果、裁判官が勾留決定を行った場合には、10日間の勾留(さらに10日間の勾留延長の可能性あり)がされることがあります。
このように、最大23日間の身柄拘束が行われた後、検察官が公判請求をした場合には、裁判所において有罪・無罪、量刑が決められることになります。
3 文書偽造等・偽造文書行使等の刑事弁護のポイント
文書偽造等・偽造文書行使等の成立を争う場合には、無罪主張をしていくことになります。
例えば、文書を作成したものの「行使の目的」で作成したわけではない、あるいは、そもそも行使に至っていないといった点を主張することが考えられます。
これに対して、文書偽造等・偽造文書行使等の成立を認める場合には、被害者と示談を成立させるのが有用です。
とはいっても、やはり上記のように、詐欺行為の一環として行われることが多い犯罪であることから、示談をする相手というのは詐欺の被害者になるでしょう。
また、私文書偽造の場合には、その私文書の名義人との間で示談を行うことも視野に入れる必要があります。
被害者との示談が成功した場合には、文書偽造等・偽造文書行使等や詐欺罪の犯行態様によっては、起訴猶予処分を獲得できる見込みがあります。
4 文書偽造等・偽造文書行使等の刑事弁護は当事務所にご相談ください
文書偽造等・偽造文書行使等の犯罪は、それ自体は、あまりなじみのない犯罪かと思います。
そのため、身に覚えのない場合には、無罪主張をすべく、早期に弁護士に相談し、弁護方針を固めるのが重要です。
これに対し、成立を認める場合には、上記のように、被害者と示談をすることになりますが、自分一人で示談を進めるのは困難な場合が多いと思われます。
そのため、示談交渉にあたっては、専門家である弁護士を窓口として示談の成立を目指すのが得策です。
文書偽造等・偽造文書行使等の刑事弁護についてお困りの方は、当事務所にご相談いただければと存じます。
犯罪別の刑事弁護
●わいせつ・性犯罪の刑事弁護について
●盗撮の刑事弁護について
●痴漢の刑事弁護について
●不同意わいせつの刑事弁護について
●不同意性交等の刑事弁護について
●ストーカー事件の刑事弁護について
●児童ポルノ事件の刑事弁護について
●淫行事件の刑事弁護について
●児童買春の刑事弁護について
●公然わいせつの刑事弁護について
●わいせつ物事件の刑事弁護について
●風俗トラブルの刑事弁護について
●交通事故・交通違反の刑事弁護について
●ひき逃げ・当て逃げの刑事弁護について
●スピード違反の刑事弁護について
●飲酒運転の刑事弁護について
●無免許運転の刑事弁護について
●危険運転致死傷の刑事弁護について
●過失運転致死傷の刑事弁護について
●薬物事件の刑事弁護について
●大麻事件の刑事弁護について
●覚せい剤事件の刑事弁護について
●麻薬・向精神薬事件の刑事弁護について
●危険ドラッグ事件の刑事弁護について
●財産事件の刑事弁護について
●窃盗・万引きの刑事弁護について
●クレプトマニア(窃盗癖・窃盗症)の刑事弁護について
●横領の刑事弁護について
●背任の刑事弁護について
●詐欺の刑事弁護について
●恐喝の刑事弁護について
●賭博の刑事弁護について
●強盗の刑事弁護について
●暴行・傷害の刑事弁護について
●傷害致死の刑事弁護について
●殺人・殺人未遂の刑事弁護について
●脅迫の刑事弁護について
●強要の刑事弁護について
●住居侵入・建造物侵入の刑事弁護について
●名誉毀損・侮辱の刑事弁護について
●器物損壊の刑事弁護について
●業務妨害の刑事弁護について
●公務執行妨害の刑事弁護について
●放火の刑事弁護について
●失火の刑事弁護について
●犯人蔵匿・犯人隠避の刑事弁護について
●証拠隠滅等の刑事弁護について
●文書偽造等・偽造文書行使等の刑事弁護について
●公正証書原本不実記載等の刑事弁護について
●風営法違反の刑事弁護について
●廃棄物処理法違反の刑事弁護について
●出資法違反の刑事弁護について
●脱税・税法違反の刑事弁護について
●漁業法違反の刑事弁護について
●銃刀法違反の刑事弁護について
●軽犯罪法違反の刑事弁護について
●迷惑防止条例違反の刑事弁護について
●少年事件の刑事弁護について





